暑いこの季節、気になる汗の原因と対処法

暑いこの季節、気になる汗の原因とケア

猛暑が続いていますが、汗は誰でもかくものです。
ですが、よく汗をかくので悩んでいると言う人も多いようです。

多汗症とは、
全身や体の一部に異常なほど汗がでる症状のことです。

全身に汗をかく場合は「全身性多汗症」といいます。
手のひらや足の裏、脇の下など、体の一部に多く汗をかく場合は
「局所性多汗症」と呼ばれています。

ただし、汗の量は一人ひとり違うので、
他の人より汗が多いからと言ってそれだけで
多汗症というわけではありません。

人間は暑い時や運動後などに体温調整のために
汗をかきますし、辛い物を食べた後にも汗を出します。
しかし、これらは生理的な発汗で、どんなに汗が多くても
多汗症とは呼びません。

上記以外の理由で汗を大量に書く場合は多汗症の可能性があります。

◆多汗症の原因

多汗症の原因は、さまざまですが、
全身性多汗症は主に甲状腺ホルモンなどの
ホルモン分泌の異常によって起こります。

局所性多汗症の場合は、
精神的な要因から生じることがほとんどです。

手のひらや足の裏などには、もともと汗腺がたくさんあるのですが、
汗腺の数より、心の問題が一番の原因なるのです。
たとえば、以前、緊張して汗をかいたことがあり、
その後、また汗をかくのではないか、という不安があると
本人は意識していなくても脳の中は緊張状態になるので
汗をかきやすくなります。

このような発汗の仕方を「精神性発汗」と呼び、
現在ではこのような局所性発汗に悩む人が増えています。

他に原因がある場合も

局所性多汗症の中でも、手のひらや足の裏などに汗をかく時は
精神性発汗によることがほとんどですが、
脇の下の場合は他に原因があることもあります。

汗は、通常エクリン汗腺という汗腺から出ていますが、
脇の下には、アポクリン汗腺という臭いの原因となる汗腺もあるので
その汗腺が多い人はそれが理由で多量の汗が出ることもあります。

原因によってケア方法も異なるため、脇の下の汗が気になる人は
一度調べてみてください。
綿棒で耳あかを取った時に、耳あかが溶けたキャラメルのように
軟らかったり、湿っていたりするならアポクリン汗腺が原因です。
パサパサに乾燥している時は、精神的発汗が原因です。

◆多汗症の対処法としては

精神的発汗には開き直りと呼吸法が有効です。
精神的発汗への対処法は、汗をかいたらどうしようという
不安を減らすことです。
夜眠れない時に無理に寝ようとしても、
なかなか眠れませんがそれと同じで
汗を抑えようと意識するとよけいに汗をかいてしまいます。

ですから、汗はかいてもいいと
汗を受け入れ開き直る姿勢が大切です。
不安が和らげば汗も減少していきます。

また、ゆっくり呼吸をすると、心が落ち着くので
呼吸法を身に付けることも効果的です。

正座かあぐらをし、8秒間かけて息を吐き出します。
次に4秒間かけて自然にお腹で息を吸い込みます。
最後に16秒間息を止めればＯＫ。
これを毎日数回、繰り返してみてください。

飲み物は温かい方が汗は減少する

汗をかきたくないからと水分を控える人もいますが、
汗には体温調節という大切な役割があるので、
水分をセーブしても体温が上がれば、
それを下げるために汗をかきます。
逆に暑いのに汗を気にして水分を取らないでいると
脱水症状や熱中症になる危険があるので
水分は十分に補給することが大切です。

ただし、飲むなら冷たい物より温かい物がオススメです。
冷たい物を飲むと一時的に汗は引きますが、
体に熱がこもるため、かえって多くの汗がでます。
温かい物を飲むと、飲んだ直後は汗が増えますが、
その汗が体温を下げてくれるので、その後は涼しくなり
汗も少なくなります。

汗をしっかり拭き取るのは逆効果です。

汗の拭き方も重要です。
汗は皮膚の上で蒸発することで体温を下げるため、
体温が下がれば結果的に汗も減ります。
しかし、汗をかくたびにしっかりハンカチで拭いていると
皮膚の上で汗が蒸発しないので体温が下がらず、
汗が出続けることになります。
汗は軽く拭く程度にし、
皮膚の上は湿った状態にしておきましょう。
濡らしたタオルを使えば、臭いも抑えられます。

デオドラント剤は、原因ごとに使い分けることが肝心です。
精神性発刊の時は、発汗作用のあるもの。
アポクリン汗腺が原因の時は
殺菌作用が強いものを使うと、害のない菌まで殺してしまい
逆に臭いが発生する場合があるので
気を付けることが大切です。


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