暑い夏を乗り切るための正しい熱中症対策 [健康]
暑い夏を乗り切るための正しい熱中症対策
熱中症と聞くと、炎天下でのスポーツや
仕事を思い浮かべる人もいるかもしれません。
猛暑日が続く近年、年に4万人以上の人が熱中症のために
救急車で搬送されています。
その多くの人が室内で発症しているのです。
特に女性は調理中の台所やアイロンかけの際にかかる人も多く
誰にでも発症の可能性があります。
通常、人間の体温は36度~37度の範囲を保っていて、
何らかの理由で体温が上昇しても、
自律神経の働きによって元に戻ります。
しかし気温が高いと熱が体内に溜まり、
汗と一緒に水分と塩分が流出するため脱水症状になります。
その結果、血勘や臓器の機能が低下し、
けいれんや意識障害などの症状がおこります。
◆熱中症を大きく分けると3段階に分けられます。
1、軽程度(熱けいれん)
めまい、痛みを伴うけいれん、
数秒程度の失神、脈の上昇、顔色不良など。
2、中程度(熱疲労)
失神、めまい、頭痛、吐き気、多汗などが重なる
3、重程度(熱射病)
熱疲労に加え、意識障害、おかしな発言や行動、過呼吸など
めまいや顔色不良は、この程度なら熱中症ではないと思いがちですが、
これも熱中症の初期症状です。
さらに症状は段階通りに進行するとは限らないので
軽程度でも油断は禁物です。
熱中症の症状を正しく知り、
当てはまる場合はすぐに対処する必要があります。
◆高温多湿の日は室内や深夜でも熱中症になります。
気温と湿度が上昇する今の時期は
とくに気温が30度以上、湿度が70%以上の日は
注意が必要です。
気温が高いと体温が上昇する一方で湿度も高まると
汗の蒸発が滞ります。
すると体温調整がうまくできなくなり体内に熱が
溜まりやすくなるのです。
たとえ室内でも換気の不十分な場所は危険です。
また、熱帯夜、飲酒時、体調不良や下痢気味の時、
肥満気味の時も脱水症状や熱中症になりやすいので
気をつけてください。
さらに普段から運動をしていない人や、
エアコンのきいた部屋にいることが多い人も
要注意です。
身体が汗に慣れていないのでスムーズな体温調節ができずに
熱中症になりやすいと言えます。
◆水分補給や体を冷やすことが鉄則です。
脱水症状の予防に欠かせない水分補給ですが、
重要なのは汗で失われた塩分も同時に補うことが大切です。
市販のイオン飲料でも大丈夫ですので
常に持ち歩くことをオススメします。
喉の渇きを感じる前に、こまめに飲んでください、
寝ている間は汗をかきやすいので、就寝前と起床後にも
きちんと水分補給を忘れずにしてください。
体温を下げるのに効果的なのが、わきや首を冷やすことです。
保冷剤やペットボトルに水を入れたものを当てるだけで
涼しさを感じることができます。
◆室内でも屋外でも暑さを避ける工夫が大事です。
帰宅したら、すぐに窓を開けて換気扇をつけます。
扇風機があれば窓の上部に向けて回し、
室内に溜まった熱い空気を追い出します。
すだれの使用もオススメです。
日中はできるだけ日陰で過ごし、
服は汗を吸い取りやすいものを選ぶことが大切です。
スーツやシャツを着る場合は、時々首元をゆるめ、
風を通します。
外出時は日傘や帽子を使用しましょう。
色はどれも黒より白っぽい物がベストです。
また、青は他の色に比べて体感温度を
約2度下げると言われています。
◆発症した場合の対処法
熱中症は症状の段階によって適切な対処が異なり
一歩間違えると命に関わります。
予防法はもちろん、
万一発症してしまった場合の対処法も知っておくと
良いでしょう。
1、軽程度(熱けいれん)
水分と塩分を補給し、涼しい場所で休む。
症状が軽くならない場合は病院へ。
2、中程度(熱疲労)
わきや首を冷やしながら足を高い位置に上げ、
病院へ。
点滴などの必要がある場合もあります。
3、重程度(熱射病)
命に関わる事態なので救急車を呼びましょう。
到着を待つ際には足を上げ、わきや首を冷やしながら
体に水をかけてください。
今年は特に猛暑が続いています。
日々、熱中症で搬送されている人や亡くなる人もいますので
十分、注意して暑いこの時期を乗り越えましょう。
タグ:熱中症
2013-08-12 15:50
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